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はじめの一枚:こんなところに小さな科学
 鎌倉の山中で見かけたタイワンリス。その名の通り、日本固有種ではなく、アジア全域に広く分布するクリハラリスの亜種で、特定外来生物ですが鎌倉や江ノ島ではもはや珍しくありません。体格の他、腹の色が白ではなく灰色や褐色であることでニホンリスと見分けられます。
 脱走の記録は1935年の伊豆大島の公園が最初だそうですが、その後飼われていたものが逃げ出したり、観光用に故意に放されたりして日本各地で生息域を広げています。神奈川県では藤沢市の江ノ島植物園(現サムエルコッキング苑)で飼育していたものが、台風による小屋破損で脱走して繁殖したり、別荘地で飼われていたものが野生化したと言われています。
 つぶらな目や、えさを食べる仕草(mov動画あり)などがかわいらしいので、つい餌付けをしたくなりますが、餌を与えたり許可なく飼育したりしてはいけません。果樹や野菜の食害に加えて、樹皮はぎによる森林樹木への被害も看過できず、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」の指定対象となっています。神奈川県では毎年1月から3月を「アライグマ、タイワンリス捕獲強化期間」とし、関係機関が連携して捕獲を行っています。(2015/12/23更新)
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