このごろ道ばたでよく見かけるようになったケシの仲間。たぶんよく見かける方の「ナガミヒナゲシ」だと思うのですが、私には「ホソミヒナゲシ」との見分けがつきません。いずれにしても、非意図的に持ち込まれた外来帰化植物です。前者が日本で初めて確認されたのは1961年のことで、後者はさらにその後だそうですから、帰化して半世紀ほどの間にすっかりおなじみの雑草になってしまいました。関東では4月~5月にオレンジ色の花を咲かせて目を楽しませてくれます。繁殖力は極めて旺盛で、いわゆるケシ粒の種子が大量につくられ、車のタイヤなどについて運ばれて、幹線道路沿いに生息域を広げているのだそうです。ケシ科ですがアヘンの成分であるアルカロイドは含んでいないので、特に栽培は規制されておらず、特定外来生物の指定もされていませんが、周囲の植物の生長を阻害する性質、アレロパシーを示し、雑草としてはなかなか厄介な相手です。(2016/04/27更新) |