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はじめの一枚:こんなところに小さな科学
 10月の末、わが家の屋上プランター菜園で栽培していた落花生を収穫しました。落花生は言うまでもなくマメ科の植物ですが、その実のつけ方はちょっと変わっています。
 夏にエンドウに似た形の黄色い花が咲き、自家受粉しますが、そのあと花托と子房の間の部分が下に向かってどんどん伸びて「子房柄(しぼうへい)」と呼ばれる枝のようなものになります。子房柄はとがっていて硬く、そのまま地面に突き刺さって地中に潜っていきます。まるで根っこのようですが、その先は子房になっていて、それが地中で膨らんでおなじみの「ピーナッツ」になります。
 収穫で根こそぎ引き抜いた上の写真を見ると、実の部分は地上部の茎につながっていて、根とは別系統であることがよく分かります。根にはたくさんの丸い粒「根粒」がついています。根粒は根粒菌が住み着いて作る瘤で、マメ科植物では根粒菌が空気中の窒素を取り込んで(窒素固定)植物へ供給し、植物は光合成による栄養を根粒菌へ提供する共生関係が成り立っています。
 収穫した落花生はすぐに塩ゆでにしていただきました。生の落花生でないと味わえないオススメの食べ方です。(2020/12/09更新)
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