2021年10月24日11時:53分ごろ、藤沢市の新・江の島水族館裏の片瀬海岸から、西の茅ヶ崎方面を見たところです。サザンビーチのシンボル、えぼし岩(烏帽子岩・正式名称は姥島(うばじま))が見えています。
よく見るとえぼし岩も周辺の岩も、さらには遠くのビル群も下に隙間が空いて、宙に浮いているように見えます。これは下位蜃気楼という蜃気楼の一種で「浮島現象」とも呼ばれています。温かい海水の上に冷気が流れ込んでいるときに見られます。空気中での光の速さは空気の密度が小さいほど速いので、水面すれすれの空気が温かい海水で温められ、密度が低下した結果、向こうからやってくる光がわずかに上向きに屈折させられ、鏡に映したような逆さの像が見えているのです。浮いているように見える隙間は向こう側の空が映った鏡像です。
同様の現象は暑い夏の日の道路上に「逃げ水」としてよく見られます。(2022/01/05更新)
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