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はじめの一枚:こんなところに小さな科学
 3月、庭や屋上のプランターで栽培しているソラマメの花が満開になりました。ソラマメは秋にタネを播き(大きいタネなので播くと言うより、埋めるという感じですが)、発芽して途中まで生育した苗の状態で冬を越します。霜が降りるほど寒い日があっても平気で、そのままじっと春を待ちます。立春を過ぎて暖かくなるにつれ、待ちかねていたように急速に成長し、梅の花が咲く頃、桜よりも一足早く一斉に花をつけます。まだ花の少ないこの時期、結構目立っています。
 ソラマメの花は他のマメ科の野菜と同様、自家受粉です。開花の時点で雄しべの花粉が自分の雌しべについて受精するわけです。花を分解して観察してみても、雄しべと雌しべは花弁でしっかり二重に包まれていて虫が到達することができそうもない構造です。受粉に虫の助けを借りる必要がないならなぜこんなに目立つ花をこの時期に咲かせるのだろうと考えてしまいますが、ひょっとすると進化の過程で虫媒花だった時期があるのでしょうか。素人の想像です。
 この先、子房の部分が日に日に膨らんで、大きなサヤに成長し、5月には収穫の時期を迎えます。サヤが始めのうち空に向かって伸びるので「ソラマメ」と呼ぶのだという説もあります。そのサヤが実の重みで垂れ下がってきたら食べ頃です。サヤごと丸焼きにして食べるのがとても美味。楽しみです。
(2023/03/15更新)
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