2006年12月10日(日)愛知工業高校での例会の記録です。


 アイスモールド (伊藤さん)
  石川県の「雪の博物館で」購入したアイスモールドを紹介してくれました。
 
 2つの金属ブロックの間に氷をはさむと、みるみる氷が溶けて、雪の結晶形になります。

 何度もやると時間がかかるようになります。
 金属の熱容量で融かしているのですね。
 
     


 以前入手したワンタッチプレートの仕組みがわかりました。
 単に金属の固まりだったのです。
 種も仕掛もない・・・・。

 実際、このプレートの上でも、アイスモールドと同じことができました。

 いったい値段はいくらだったのでしょう。

 スカイヘリ (児島さん)
  おもちゃ屋で見つけたスカイヘリコプターです。
 竹とんぼのように棒を回して、ローター(羽根)を回転させると、ヘリコプターのように飛んでいく、というものです。

 これなら、紙と竹串、ストローなどでできるぞ!
 作ってしまいました。ローターにはちょっとしたデザインまで。

 ヘリコプターの機体はストローにつけて、竹串をストローに通します。機体が竹串の回転で回らない工夫です。

 羽根の傾け方、重心の位置など、よく飛ばすためには試行錯誤が必要です。
 思った以上によく飛びます。
 竹とんぼが作れるようになったら、次はこのヘリコプターですね。

 氷釣り (伊藤さん)

 氷と塩とたこ糸をつかって、氷を釣り上げてください。
  
 氷を一度融かして、糸と一緒に再度凍らせればいいことはわかりますが、実際にうまくやるには難しい。

 塩を使って凝固点降下を起こさせ、一度融解させます。
 さて、再度凍らせるにはどうすれば・・・。

 ストローを使ったり(ルール違反!ストローは塩を取り出すために使います)いろいろ試行錯誤。
 
  材料はすぐそろいます。一度お試しあれ。

 
 

 色変わり名刺 (井階さん)

 山形の中川さんからいただいた名刺の裏の芸術品。
 空気中では緑がかって見えますが、水中に入れると「紅葉」します。
(黄色ですが・・・・)

  袋と台紙に別々の色が塗ってあり、空気中では合成色が、水中では(角度が大事ですが)袋の色のみが見えます。
 
 原理については、物理サークルの過去の例会でも議論されました。
 袋の中に空気層があることで、台紙の色の光が見ている角度によっては届かないことによります。

 中川さんは季節によって題材を変え、彩りを変えているそうです。粋ですね。
 
<参考>
 http://www2.hamajima.co.jp/ikiikiwakuwaku/record/r_2001_12_08/newpage2.htm 全反射(奥谷さん)
 http://www2.hamajima.co.jp/ikiikiwakuwaku/record/r_2002_05_11/newpage.htm  光のマジックの説明(川田さん,林さん,奥谷さん,飯田さん,山岡さん)

 軽量ヘリコプターで「籠の鳥の重さは?」 (奥谷さん)

 「科学のタマゴ」という雑誌の付録の軽量ヘリコプター。手回し発電機もついていて、回すと飛び上がります。
 このヘリで「籠の鳥の重さは?」の実験ができます。
 
 ヘリを上下動できるようにして台に取り付けます。 
 台とヘリで176g。 へりを手で持ち上げると170g。 へりは6gです。
 ヘリを浮かしたら秤は何gを示すでしょう。 
 ヘリの羽根のつくる風が、台にどれだけの圧を加えることになるかの評価ができず、増加派と減少派に分かれました。事前に定量的な見積もりをするのはムヅカシイ・・・。
 
  やってみると178gを示しました。ヘリの羽根の風が、台にあたり上向きに返っていることを示しています。
 川田さんが解説してくれました。

 細かい計算をしなくても、手をヘリの上にかざして風が来ていれば重くなるし、来なければ軽くなる、という意見が出ました。
 実に「なるほど」です!

 台の面積を広げれば値は変わるでしょうか。
 台の周りに壁を作れば値は変わるでしょうか。

 いろいろな実験が手軽にできそうです。

 音のレンズ (山本さん)
 ICPE東京大会で披露した、音のフレネルレンズです。
 焦点の位置で音源を鳴らすことで、反対側の焦点近くで干渉による音の強弱が大きく現れるというわけです。
 
 音源の音さをたたくと、確かに場所による強弱が現れました。うまくいっているように思えましたが、レンズを倒してやってみたところ、何と変化なし。一同爆笑。
 壁と天井、床での反射による干渉ではないか、ということになりました。

 あまり狭い場所では、効果がはっきりしないようです。(ICPEの大会では広い講堂で実験しました)山本さんご苦労様でした。

 こういう大型の実験なら、寝ている(?)生徒の物理感覚を芽生えさせることができるかもしれませんね。

 レンズのはたらき (鈴木さん)

 ダンボールの中に煙を充満させて、レンズを通した光を入れます。
 レンズの焦点に光が集まることを、横、上から見ることができます。
 
 光源の上半分に赤の下敷きを被せました。
 焦点の後ろ側では、赤い光が下側に言っていることが判ります。
 作図とセットで学ぶと、レンズを通過する光の進路の理解が高まります。
 

 焦点までは上側が赤い。

 焦点より後ろでは下側が赤い。

 同じ黒でも (鈴木さん)

 物体が黒く見えるというのは、物体からの光が目に届かないということです。
 同じ黒色でも、材質によって随分違います。

 上は、黒のラシャとフェルトを並べておいた写真です。
 光を当てて上からビデオで見ると、反射率が随分違うことがわかります。

 下は、天文関係で使われる無反射紙を加えて3種を撮ったものです。

 当てる光の角度によってビデオの映像は変化しますが、3種はくっきり区別できます。

 同じ黒でも違うものですね。
 

 パワーボール (奥村さん)
 ボールの中に回転体が入っています。糸で初動の回転を与えて、手首を使ってボールを回すことで、回転体の速度をあげることができます。
 
 中がかなりの速度で回っていると、ボールを動かしにくくなります。

 うまく回すにはコツがいるようですが、角運動やトルクが体でわかります。

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