何の支えもなく空中に浮遊するコマのおもちゃ。台座（ベース）とコマの本体が磁石でできており、互いの磁気反発力が重力とつり合って、コマが空中に浮きます。磁気反発力によるつりあいは本来不安定ですが、ベースですり鉢状の磁気ポテンシャルを作り出し、コマのスピンによるジャイロ効果で姿勢を安定させて安定を維持します。とはいえコマの重量の調整やベースの傾きの微妙な調整など、安定浮遊にはかなりの熟練を要します。 　日本では1994年に増田屋コーポレーションが発売した「U-CAS（ユーカス）」（写真奥から二番目）が元祖で、その後、スーパー・レビトロン（1998年、増田屋コーポレーション、写真手前から二番目）、レビトロン・ゼロ（2004年、テンヨー、写真一番手前）と進化を遂げています。写真の一番奥は、U-CASに刺激されて1995年に完全自作したY-CASです。４つを一人で回して同時浮遊状態の撮影をするのは至難の業でした。お察しください。（2013/04/07更新）