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「で、これは15年くらい前に僕が担当したところなんですけどね、回折格子、光とかを高校のほうでやります。
  単元は光だけだったんですけど、教科書を書く作業っていうのは非常に過酷な作業でして、音を担当した人がまず作れなくなった。
  で、代わりに来た人が編集会議で、私は実験が得意です、って実験を披露したのを皆が批判しちゃったんですね。その人はまあ、一言で言えば発狂しちゃいまして、それで書けなくなっちゃった。(私が)一人で全部書かなきゃいけない。
  教科書の3分の1を全部書いて、なんともすごいことになりましたけど。」



「で、回折格子の大切な式っていうのは、このdsinθ=mλ
  こういうレプリカ回折格子の場合は傷がつけてありますので、この傷のない部分、隣り合う傷のない部分の、この、斜めにいった場合のこの光の道のりですね、光路の差がこの隣り合う間隔、dsinθだけずれている。で、dsinθ=mλ。
  一次の場合はmが1です。だからdsinθ=λという非常に簡単な関係になります。
  これもよく出題されるんですけど、どうして強い光になるかというのは、これが重要なところで、これはほとんどの先生が教えません。なんで強いの、っていうのがないので、僕は書きました。ちょうどここ(パワーポイント)にはないんですけど。
  それは、回折格子のここの、スリットに相当する部分ですね。ここがたくさんあるから。それだから、多く重ね合わせるので、強い点になる、ということです。これが少しだと強い光にはなりません。」



「これは川村先生が推奨されてます、理科ねっとわーくの写真を取り出したものですけど、金の薄い膜を作って、それに電子線を当てるとこういう干渉模様ができます。
  で、干渉模様というのは、回折して広がった光が重なり合って、強め合ったり弱め合ったりしてできる像です。まさに今見た、こういう金網で見たものと一緒です。ということで、これが構造解析に使われるんだよ、ということになります。」



【電子線回折法
  ・結晶の周期性によって生じる回折電子線を記録し、レンズのかわりにコンピュータを用いて結像する方法
  ・X線回折法と比べると微小な結晶からデータを測定することができる】

「で、その電子線回折法、色んな構造を調べるのに使われますけど、結晶の周期性によって生じる回折電子線を記録して、レンズの代わりにコンピュータを用いて結像する方法。
  X線回折法と比べると、微小な結晶からデータを測定することができる、というような利点があります。」



【X線による回折像
  ・結晶にX線を照射
  ・結晶構造によって決まった方向にX線は回折される→ラウエ写真
   ・単結晶の対象性を調べる
   ・単結晶の方位を検出する】

「X線もこういう風に結晶の対象性、それから、ラウエ写真っていうのは、単結晶を用いる。
  で、単結晶がどちらの方向を向いてるのかな、っていうようなことも、これで分かります。もちろんこの強さから構造が計算できるんです。
  こういう風に回折っていうのは色んな風に利用されます。」



「で、本日これから作る、回折格子を用いた分光器の原理です。基本的にはこれ(パワーポイント)です。
  非常に昔の装置ですので、このナトリウムランプ。今蹴飛ばしたから、もうご臨終かもしれないですけど。」



「(コンセントの)どちらかが100Vで、どちらかが0Vですので、運がよければ感電しません。
  皆さん知ってたかな。2本のコンセントがあって、たいてい長いほうがマイナスです。でも、信頼できない電気工事業者がやってると、逆になってます。で、運が悪いと感電します。
  僕は運がよかったみたいで、こちらはぴりっときません。
  あ、つきますね。(ナトリウムランプをつける)大丈夫。」



「で、僕は昔、家で蒸着の実験をやったことがあります。皆さんも、やりたい人はやってみていいですけど、火の球が見えます。簡単に。
  それは、コンセントの、プラグを少し出して、5円玉をそのプラグにぱっと乗せると、ぶわっとこれくらい(50cmくらい?)の火の球が出て、自分の顔が蒸着されて、金色の仮面に、なるところまではいかないんですけど、まあやらん方がいいです。
  あの、5円玉溶けます。子どもの時にやったことがあって、面白かったですけど。」


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