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「こう見ると、ふたを乗せたら、上から吸い上げれば上がってもおかしくはないです。さあ、やりましょう。ちなみに、ボウリング球の重心は、指を入れる側にあります。いきます。
(真ん中くらいまで球が浮き上がる)
 上がりましたよね。球にセロテープが巻いてあるのは、球が割れてるからではないです。この透明な筒は内径が220mmあります。ボウリングの球は219mmです。なので、1mm差があります。その1mmをセロテープで埋めています。
 私がこの実験を最初に見たのは、大阪市立科学館の先生がやっておられるのでした。すごいな、と思って、真似しました。それから、あちこちでやりました。そうしたら、最近は色んな人が見て、真似してくださったりしています。急に会ったこともない人から、『あのボウリングの装置の作り方教えてください』とメールが来ます。おかげで行っている方が結構増えています。私の好きな実験です。」



「この球は重いですよ。でも、上げていける、というのを実際に授業でやってます。これをやると、子どもの中で大気圧のイメージが、すごくつくと思います。
 ショーの一部、という形でやらせていただきました。今のは実験ショーを45分くらいでやってる中の約10分くらいです。10分くらいをこういう形で、実際授業で机の上でやっています。それから個別の実験も色々やっています。サイエンスショーには色んな実験があります。さっき見てもらったようなものもありますし、いろんなものがあります。」



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「こんなもの(スプーン)があります。よく目にする、スプーン曲げです。スプーンをどうやったら曲がるでしょうか?皆さんの家のスプーンは磁石につきますか?磁石につく、という人と、つかない、という人がいます。これは、両方正解です。安いスプーンはつきます。スプーンの後ろにステンレス、スチールとか、18−0ステンレスって書いてあります。ニッケル、クロムがあまり混ざってないものに関してはくっつきます。だけど、いっぱい混ざっていると、高くなって硬くなります。だから曲がらないんです。
 こういう素材を子どもに意識させることを言いながら、『さあ、これだと簡単に曲がるんだよね』とか言いながら、こうやって曲げます。(スプーンを曲げてみせる)
 そうすると子どもたちは喜びます。こういうことを、実際やっていくだけで子どもたちは結構喜んでくれます。こういう実験を取り入れてやっています。」



「この利点としては、やはりこの対象年齢が非常に広いです。中学生ももちろん入っています。高校生も、大学生も入ります。
 私、一回大変な目に遭いました。センター試験の日に名古屋で実験をやっていました。普通の子どもがいっぱいいる後ろに、変な集団がいたんです。センター試験帰りの高校生でした。疲れた顔していましたね。
 それはでんきの科学館でやっていたときでした。なぜ実験ショーを見に来る気になったのかは分からないです。
 でも、その実験の中で、幼稚園の子の予想が当たって、高校生の予想が外れてしまいました。幼稚園の子がたまたま手を挙げたのが、正解で、高校生が『まあ、これやろ』と予想したのがはずれてしまったんです。そうしたら、彼らは目の色が変わりました。そこから30分、真剣に見て、その疲れた顔の高校生が終わった後『面白かったよ』と言って帰って行きました。だからそう考えると実験は通じるんですね。
 ちなみにそのときは、このボウリングの球上げていました。このように印象に残る実験が多いです。」



「ただ問題点としては、これは昔からそうだと思うんですが、このような教科書にない実験をやっていくと、どうしても投げ込み教材になってしまいます。
 投げ込み教材というのは、言うなれば例えばスライムとかが良い例です。興味付けにはなりますが、実際の授業の流れにそれほど関係がない実験になってしまいがちです。
 ただ、今皆さん聞いていて、おそらく分かっていただいたと思いますが、単元には忠実にやるようにしています。その単元に関係ある内容を実験でやります。このボウリング球を上げる実験は、電気の勉強の流れでは絶対にやりません。きちんと、空気の実験、大気圧の流れの中でやりますし、スプーン曲げも、急に先生の気分でやったりしません。やはりその流れを大事にしてやっています。
 そういう意味では、ちょっと気をつければ十分授業で使える、ということです。だから皆さんがテレビで見たような実験をやっていくことは、十分にできると思います。」



【生徒実験】
「あと生徒にどんな実験させてるかですね。色んな実験あります。
 これ二つともお話しできないですけど、生徒実験と、それから演示実験。」
 【演示実験】
「授業でやっているときの写真を少し見ていただきましょう。こんなことをやっています。
 これは、摩擦の授業でやっている風景です。去年のものです。」



「それから、これは今のボウリングの実験です。」


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