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「(トランプを見せて)これはスペードの5です。下を向いているのはハートの7です。
  ハートの7を(体の)後ろに持って行きます。残ったカードは?」
  受講者「5」
 「ところが5はこちら側なんです。(体の後ろに隠しておいたカードを出す)
  もう一回やります。後ろがハートの7。ハートの7を後ろへ持って行きます。そうするとこのカードは?」
  受講者「5」
 「ところが5はこっちなんです。」



「だいたい小学校5年生で私がこの手品を5回見せると、誰かに教えてもらうのではなく、自分の力で『あ、そうか』と気がつきます。大学生以上の人で、3回見て分からない人はちょっとヤバいですよ。自分の力で見破るんです。教えてもらうんじゃなくて、自分の力で見破ってください。僕は何故これを実験教室の始めに子どもたちにやるかというと、驚かしたいんじゃなくて、今日は先生の言うことをしっかり聞いて、先生の手元をちゃんと見てたら、自分の力で答えが分かるぞ、ということをね、体験させたいんです。」



「分かった?じゃあ答えを教えてください。」
  受講者「7とスペードの5が表裏になってて、そのもう一つのやつが両方裏」
 「そうです。それで正解でございます。
  ではこれを作りましょう。のりとトランプのカードをお渡ししています。貼り合わせるだけです。これは紙でできているカードですから、簡単に貼れます。
  一つだけルールを作ります。この手品を圧倒的に成功させるコツがここにあります。両面が表に見えるカードは、必ず片面黒、片面赤にしてください。
  そして分かりやすい数字にしてください。5と7とかね。6と9とかはだめよ。小学生はもうわけ分かりませんから。ジャックとキングとか、全然無理ですから。分かりやすい数字にしてください。
  そして必ず黒いカードと赤いカードにしてください。」



「もしマークが気に入らない、カードの数字が気に入らない人は前にいっぱい予備がありますから、交換して結構です。
  貼る時は必ず隅々までのりを塗って、しっかり貼っておかないと、ずれて貼ったらすぐばれてしまう。2枚のカードを1枚のようにぴったりと貼り合わせておかないといけません。貼り合わせたら必ず指で四隅をしっかり押さえてください。
  両面表になるカードは必ず黒いカードと赤いカードのペアにして、両面裏になるカードは別になんでもいいです。どうせ見えませんから。
  はい、貼れましたか?」



「さあ、先ほどの[キャラクター名]の手品と一緒で、このfive or sevenも道具があるだけでは実はできないんです。ちゃんと手と口が上手に動いてくれないと手品になりませんから。
  最初に言っておきますと、この手品は当たり前のことですが、これ(両面裏のカード)の後ろが(ひっくり返す)、これ(両面表のカード)だと錯覚させる、この一点に尽きますね。これ(裏)の後ろがこれ(7)だと錯覚させたいんです。
  そのために一番確率の高い方法を取りましょう。黒いものと赤いもの、人間の目に刺激がきついものってどちらですか。赤だよね。最初に黒いカードを見せておくんです。で、裏返した時に後から赤いカードが出てくるようにしてください。これは成功率がね、全然違います。」



「さあ、ではやり方を言いましょう。おそらく皆さんは家に帰って、ご家族の方にこう言うでしょう。『なあなあ、ちょっと見て!今から手品するから見て!』最悪です、これは。こんな大きいトランプ持って手品するって言われたらもう怪しいでしょう、これ(トランプ)が。
  だから本当はさっき僕がやったみたいに、トランプの箱の中から束を出して、この仕込んだカードを一番下に置いておいて、上から順番に見せていくわけです。あれは、このトランプには種もしかけもないんですよ、っていうことを皆さんに刷りこむためにわざわざやってるんです。
  皆さんがやるとしたらこういう形ですね。もちろん黒いカードを最初に相手に見せておかないといけません。『昨日ね、授業の達人っていうのでこんなトランプもらったんだよ(カードを2枚シャッフルして見せる)』って言うんです。それだけで良いんです。これから手品をするなんて言っちゃだめです。素人は余計な事を言ってしまうんです。
  『こんなのもらったよ』って見せると相手はどう思うか。『あ、こんな大きいカードが世の中にはあるんだな。この子は2枚のカードを持っていて、1枚は表を向いてて、1枚は裏を向いてるんだな』って勝手に相手は思うんです。そう思わせたら良いんです。」



「で、持ち方のコツがあるんですね。上からこうしてつまんで持ってやる。(下を広げた形で)これが実はコツなんです。
  私が今やったみたいに、教室で大勢の生徒に見せる時は、こういう肩の高さに置いて、こう裏返してやります。必ず上からこうして持つ癖をつけておけば失敗しない。」


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