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【「理科教員でトップを張るための条件」
  1.理科の指導力
   学校評価,教員評価,学校選択制学校評議員
   カリキュラムマネジメント総合的な学習
   発展的学習の取り扱い,シラバス
   生徒の学力アップ  FA制度,教員公募制
  2.理科室経営
   理科室が使えないって?  2重3重の作戦
   教育環境,実験機器,理科室は特別な部屋?
  3.1週間の流れ土日の部活高齢化複数免許
  ――― 作戦を立て,うまく利用
  ――― 理科以外(理科だけできてもダメ)

 

 


青と赤のアンダーラインの違い

青は「作戦を立ててうまく利用」すれば良いと思うものです。公募制やFA制度です
赤は「理科だけできてもだめ」というものです。カリキュラムマネジメントは自分で時間割等を組んでいく能力が必要です。総合的な学習などの中身も作っていかなければなりません。土日の部活をどうするかも考えなければなりません。
 1週間を考えてみても,理科を教える時間よりも,その他の仕事の時間の方がはるかに長いです。特に担任や運動部をもっていたりすると顕著です。そういうところは大学ではなかなか勉強できないことだと思います。
 理科の知識はこの大学でいっぱいつけられますが,こういう赤で書いたような能力は現場で勉強しないといけません。それらはいくら大学で勉強しても,その学校に合わなかったらあまり役に立たないと思います。

 

 


次に,「トップ」についてです。私自身,今日の授業のために,何かこじつけて「トップ」を作らなきゃいけないのかなと思って考えてみました。必ずしも「京都で1番」などというつもりもありませんが,こんな実績があるということで紹介させてもらいます。

1.論文紀要著書などの執筆数。

研究業績書に記載できるものが60を超えています。

2.他府県からの実験要請件数。

教員研修等もよく行きます。物理系やおもしろ実験系,教材開発,ものづくり,話術等を含めた「実験名人」として,ごく一部の人たちには知られているようです。
3.サイエンスショー出演回数

サイエンスショーで百何十万と予算が入ったらでんじろうさんを呼ぶそうです。その百分の一くらいしか予算のないときは海老崎を呼べ,となります。教育公務員だから,それで稼いだらダメなのです。予算がほとんど0のものもありますし,たとえちょっと多めに経費が入っても,それらの実験器具や消耗品,開発費でちょうど相殺されます。出演回数は多いときで年間50回でした。今年はもう20回行いました。今年はほとんど全部,大規模サイエンスショーです。依頼だけだと年間300前後は来ます。もし,教育公務員を辞めて,一回の謝礼で十万頂くとするならば,300全部出たら年収いくらになるのかな? なんて考えることもありますが,そんなことは絶対にできません。やっぱりそういうのは社会的な信用が必要だと思うのです。「教育公務員」というのは,いくらマスコミに叩かれても,やっぱり社会的な信用はすごくあります。それがあるから依頼も来るのだと思っています。もっとも300全部受けたら死にますね(笑)。体力的・物理的に無理です。その中から自分が行けるものを選んで行ってます。もちろん兼業規定や信用失墜行為等に引っ掛からないように十分に考慮しています。

 

 


4.教員評価のAランク
 これは後で見せますが,正直怖いです。こんなのがあるんだよ,という例をお見せします。うまく使ったらFAに使えるかも知れません。このAランク評価がある年にダントツ1位でした。それらの評価をやっている学校が研究校の中で,うちの学校だけだったはずなので,これもトップということになりますかね(笑) ただ,その評価を得るために,どれだけの授業をし,学力アップを成し遂げたかのデータもありますが,成績データ等は公表できません。

5.理科関係の受賞数
 最近の10年間で,18の科学関係賞を受賞しました。これも理科の教員でトップ!(かな?自信ないです)
とにかく教材開発などは,前職の影響で多数やっています。

6.人脈

理科関係の人脈が豊富です。私は日本全国どこでも行きましたが,その地方の方との交流を大変重視しています。
7.大学院

京都市の教員ではじめて大学院修士課程を1年で修了したことです。その大学院でも2人目のことで,教科教育に限れば初です。また,他大学の単位流用もなしで純粋に研究業績だけの特例で1年で修了したのも初のことでした。

 

 


実験を交えて
 「細長風船」を知らない人いますか? 細長風船でできる実験はいっぱいあります。頭の中でどんな実験があるか,考えてください。
 細長風船で動物が作れる。こういう能力も教員には必要です。これだけで生徒が尊敬してくれる可能性もあります。私が実施した教員研修のときに,実験をやらせる前に,動物を作ってもらいました。私より年上の先生が一生懸命やるんです。50歳くらいの女性の先生が『え,丸めるの?怖い』と言って触ろうとしませんでした。他にはパンパンに全部膨らませて,丸める途中で「パン!」と破裂させてしまう人もいます。そりゃ割れますよ。空気をこうやって閉じ込めてしまって,ここ(先の部分)がパンパンになれば割れます。半分程度膨らませておき,空気をずらしながらやるのです。次に,考えられる実験の例です。

 

 


【教材開発論
   「細長風船でできる実験をすべてあげよ」
 爆発実験,風船ロケット,風船電話,リモネンや灯油で割る,風船チャイム(風船琴),静電気実験,液体窒素の実験,動物作り,真空実験,ゴムのエントロピー,飲み込むマジック,などなど・・・

 

 


とりあえずこれだけ考えました。これ以外のことを知ってる人は,とても実験に詳しい人です。
 学生でも,東京だったらガリレオ工房とか入って活動している人は,いろいろな実験を知っていると思います。私がやったことあるのはここまでですね。


爆発実験

この中に爆発するガスをつめて爆発させます。後でやってみます。
風船ロケット

これはすごく有名ですね。知らない人はいませんか? 教員研修では,ここで手が挙がるんです。『風船ロケット? 知ってる知ってる。膨らませて口から空気が出て行くから,飛んでいくんでしょう!』と言うんです。 『その通りです!』と言ってそのまま放っておきます・・・(それはタイガースのジェット風船)・・・。もちろん違いますよ(笑)

 

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