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これが授業参観で行った実験です。自作のエネルギー変換実験装置で,力学的エネルギーの学習のまとめです。これを参加型のサイエンスショー形式でやっているところですが,こうやってだんだん後ろに人が入り,他のクラスの保護者も混ざって満杯になってしまいました。(この写真ではわかりませんが,別の写真には教室に入りきれないたくさんの保護者が廊下から扉の窓越しに見ているところも写っています。)

先ほど話した「学校評価」にはこういうことも大事です。ただの授業参観ではない。整理整頓された理科室で,生徒が生き生きする授業をするだけで,保護者や地域への大きなアピールになります。

 

 


喜んではいられませんでした・・・・準備室の整理がまだ残っていました・・・。

実験室の方を優先したので,こちらはまだまだひどい状態でした。

 それをこうやってきれいにしていきました。

 

 


実際,これだけ根性入れてやると,他校などからの視察が増えてきます。外国の方も来られました。
 これはエネルギーの学習で「火起こし」をやっているところです。1グループ1台の装置を確保しました。この授業も海外からエネルギー教育の専門家が視察に来られました。こうやって実験をやると本当に生徒が生き生きします。国際交流にもなりますし(笑)

 

 


これは校長の許可を得て,実験室の一部と準備室全部の床を自分の好きな色で塗りつぶしている所です。
 素性不明の薬品などがこぼれている可能性もあり,また,モップでいくら拭いても土埃が出てきたので,もう上から全部閉じ込めてしまえ,と言うことです。

 

 


理科室がきれいになったご褒美にこれをいただきました。湯川秀樹のサイン入り写真と直筆の書です。湯川秀樹の家が学校のすぐ近くにあるのです。

校長室の中にしまわれていたのですが,理科室にこれを飾ることを許してもらいました。生徒はこれを見て毎日,理科の実験学習をしているのです。

 

 


これが準備室です。ここまでするのに半年かかりました。授業をしながらだから結構というか無茶苦茶大変でした。

理科の授業を充実させたためか,その年の秋には教育委員会は教育実習生まで送り込んでくれるようになりました。今では理科教員3人に実習生を含め,5人分の机があり,いつでも仕事したり,予備実験したりできる部屋になっています。
  ここの学校だったら勤務してもいいと思いませんか? 『先生,ここ準備室です,使ってください。先生の部屋です。』って。『すごい! こんなに使えるのか!』と思いませんか。最初とは全然違うでしょう。ちゃんとやれば自分の好きな環境が作れるのです。

 

 


ちなみに私は「黒板を使わない授業」を完全実施しています。スクリーンも巨大なものを自作しました。市販のものは小さすぎて,それに映しても字などが後ろからは全然見えないのです。
 どんな授業しているのか,例えば板書を先に提示するのです。こうやって。そこではまだ写さないで,と言います。考える方,聞く方に集中させます。そして板書の全体像をまず見せる。そして写す時間は最後にちゃんと確保します。

 

 


括弧書きのところは発展的内容です。発展的内容にはちゃんと違うしるしがついています。ここまでやって,では今から5分間で写しなさいと言って,5分のタイマーを2台のモニターテレビに映すのです。生徒は残り時間を見ながら一生懸命写すから,時間内に写せるのです。
 しかも私が黒板に書く時間がものすごく短縮されます。そして字も絵も写真もきれいで大きい。この大きさで提示できる。だから『先生,字が見えません』などということはありえません。もし見えないと言われたらリモコンで部分拡大もできます。

 

 


時間を短縮できるから「写すだけの時間」というのがしっかり取れます。だからものすごく定着するのです。説明を聞きながら写すのとは違いますからね。公表に馴染まないので,どれだけ1年間で理科の成績が伸びたかのデータを提示できないのが残念です。

 

今は,こういう授業が求められていると思います。

 

君たちは現在,理科の授業をしっかり行うための勉強をしているのだと思います。教育現場に出たら,それだけではなく,学級経営や生徒指導,その他,全体のバランスを考え,短いスパンで計画・策略を立て,教育全般について成果を上げることが求められます。 そのような心構えが今日の特別授業で少しでもできたら嬉しく思います。

 

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