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ここから先はじっくり考えてください。こう持って,ぐってやると,もう曲がってしまう。これくらいできるとテレビ局から声がかかるんです(笑)。これはタネ明かししません。ただし,最初のヒントを踏まえ,それ(てこの原理)がこの指の状態(左写真)でできるかどうか,考えてみてください。
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次に,こうやってスプーンをなでる。あとは指先から力を加えるだけです。目の前でやられると不思議な感じがするでしょう。(スプーンの頭の部分が切れる)
ここら辺も君らだったら,『え!?』とこんな目で見てはダメです。冗談で「超能力!」とか言うのはいいですよ。楽しむのは良いのですが,やっぱり科学的な目で見て欲しいです。
今,教育現場でも「(科学的に)怪しい教材」がいっぱいあります。
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怪しいわけではないですが,教育現場では,でんじろうさんのことを悪くいう人がいます。でんじろうさんの実験が,今の中学校の教科書に載っています。
これは湿度計なんですが,22℃,53%。湿度計があるっていうことは何の実験をするか分かりますね。
でんじろうさんを批判する人は「教育現場に面白い(だけの)実験を持ち込むな」と言います。でも,すでに教科書に載っていますし,うまく展開すると楽しい実験になって定着も良いのです。
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これが教科書に載っている実験です。アクリル板にポリエチレン紐でつくったクラゲのようなものを載せて擦ります。細長風船も擦ります。そうするとどちらも負に帯電するので反発して浮かびます。
私はこういう実験が大好きです。ところがこういうのを「面白実験」と言って批判するのです。こういうことをする教師を悪いかのように言う勢力が本当にあります。君らが教員になったら分かると思いますが,「面白いだけだ,浮かせて楽しいだけだ。こんなの小学生でもできる」などて言うのです。
そこで私の仕事です。そんな的はずれな批判を言えないように工夫します。今の実験を,彼らの言う「教材のレベル」まで引き上げるのです。
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教材のレベルまでいこうと思ったら,こんなことができます。クラゲを風船に張り付けて一緒に擦ります。
分かりますか。これは,さっきと逆です。風船に引き寄せられている。
これは,でんじろうさんの考案じゃないです。でんじろうさんの実験をもとに,私が作りました。「逆電気クラゲ」と名付けました。こういうのが私の仕事です。
さっきはこの組み合わせで浮いていたのに,今度は同じ素材で吊り下げ型で広がった。ここで探求的な思考が生まれます。同じもので,浮いたときと,吊り下がる時がある。何が違うんだろう? ということで教材になります。
ただ,私は「面白いだけ」でもいいと思うんですよ。それに本当に「面白い“だけ”」などということはあるのですかね。
ちなみにこの実験で私は去年大きな賞をいただきました。副賞として3000万!・・・。3000万と言っても,インドネシアの通貨に換算すれば,です(笑)。知っていますか,インドネシアの通貨。インドネシアルピアです。コロンビアペソで言うと400万です。日本円ではいくらか調べてみてください。そういう雑学みたいなことを知っておくと別の意味で楽しい授業になります。
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【教材開発論
綿棒でできる実験は?
シャワー綿棒・・・すぐに利用を思いつく実験は?】
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実験の話を変えます。綿棒でできる実験です。
これも物理教育学会の論文に書きました。吹き矢を利用し,普通の綿棒が,コピー用紙などを突き抜けてしまうのです。方法を教えずに小学生に「コピー用紙に綿棒を貫通させてください」と言うと,一生懸命投げつけて破ろうとします。しかし普通に投げても絶対無理です。紙に当たる角度とスピードの問題です。
それを吹き矢みたいに長い間,力を加えて,どんどん加速していくと,紙の2,3枚は突き抜けます。そういうことを探求的にやっていくのです。
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