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「大きさに注目すると・・。ちょっと大きな種をお見せします。これです。
  松ぼっくりですが、これは、割と大きいです。オニマツといいます。どの地方だったか忘れましたが、確かに日本の国産の物です。
  ちょっとまわしていただけますか。」



「教材として、松ぼっくりは、どうでしょうか?『知ってますか?』と質問すると、子どもは『知ってる』と答えます。でも、こんなようなものもあるのです。これは、パインシュガー(シュガーパイン?)と呼ばれるもので、クリスマスあたりになるとディスプレイで売られてるんです。1200〜1300円くらいで買えます。これは、保存状態が悪いので、蜘蛛の糸がはっていますが、もちろん本物です。松脂がついているので気をつけてください。べたべたすると思います。黄色の部分が手にくっついたりします。このような話をしていくと、子どもは、今まで知っていたものが自然の一部なのだという気になってきます。すると、だんだん、私の話を聞くようになるのです。」



「つぎに、これが通常のヤシの実。これ、まわりにちょっと殻のようなものをかぶっておりますが、中身は、このようになっています。(記録中断)



写真をクリックで動画が見られます(540KB)

「これが、世界最大の椰子の実です。フタゴヤシ(オオミヤシ)といわれます。」水を散布手段にしているのですが、自らが重くて、沈んでしまう。そのため、自生範囲は、セイシェル諸島のみといわれております。子どもたちに見せると、本物?といいながら、触りたがります。
  このフタゴヤシが自生している国は、資源がないため、この椰子の実に番号をふって、国が管理しているそうです。売ることにより、国の税収の一部にしているようです。この椰子は、自然のままです。さらに、この実を磨き、彫刻をほどこしてあるものがヨーロッパで出回っているそうです。工芸品としては、すばらしいとは思いますが・・・教師や自然を教える立場からするとちょっと・・・・・です。これも希少なものですので、ちょっとまわしてください。実際この授業をやると、記念撮影をする人が多いです。あとで時間がありましたら、どうぞ撮ってください。今のみなさんの目の輝き、これが教師として嬉しい瞬間です。」



「これは種というより、種の入れ物です。名前はツノゴマと呼ばれています。ひっつきむし(オナモミ)というものをご存じですか?靴下やセーターにくっつく種です。そのちょっと凶暴なものと考えてください。くっつくのではなく、刺さるのです。
  木の高さはこれくらい(60cmくらい)です。日本でも栽培しているところがあるそうです。栽培して、加工し、民芸品のみやげものとして、販売しているようです。
  ツノゴマの場合はどうなるかというと、このように、枝にくっついています。動物が横を通ると刺さります。当然、痛いです。痛いから暴れます。さらに人もそうですけど痛かったり熱かったりすると、はたいたり擦ったりします。動物は手を使えませんから、お腹とか擦るわけですよ。その間に、この部分から種を蒔く。まあ、賢いというか、ずる賢いというか・・・。本当に自然は不思議ですね。力強いですね。」



「ここまでして、植物は種子を増やそうとする。種子を蒔こうとするという事実の話のあとに、先ほどの教科書の授業をやるわけです。
  そうするとやっぱり子どもの食いつきは良くなります。余計な一時間と言われる時もあります。でもこういうことやっておくと、ただの授業よりもなんか楽しいです。興味や集中力が増えます。実は、教員の楽しみは、今のようにみなさんが、ものを不思議そうに見て、興味深そうに持っている姿。そのような姿を眺めるのが一番楽しみなのです。今回の教材は、植物に関連したものです。また、他の分野でも、見つけようと思えば、それぞれ、楽しい教材が見つかると思います。参考にしていただければと思います。」



「限られた時間内ですが、折角なので工作をしていただこうと思います。今日は、このようなものを用意しました。このようなものがあります。2人で1個。(種を配る)
  そんなに貴重というわけではありませんが、・・・。今、お配りしたものはニワウルシといいます。
  この細かなものは、お持ち帰り下さい。このニワウルシは、真ん中に粒状の薬のタブレットのように種がついています。
  空飛ぶ種なのですが、不思議な飛び方なのです。はじをもって離すと(種を投げる)、縦に回転するのです。
  みんなが欲しがります。ただ実物には限りあります。そのような時は、これからやっていただく工作をして、模型を持ち帰る授業となります。」



(パワーポイントがラワンのページまで進んでしまった)
ラワンからいきます。現在輸入中止で、最後の1個です。木材としてはラワン材という板をホームセンター等で販売しています。その木の種です。下の部分が種で、上の部分が羽です。木の高さは20〜30メートルなので、そのまま上から落ちてくると、下にぶつかって割れてしまう。」



「そこで、どのように飛ぶかというと(しゃがんで上に向って種を投げる)
  ・・・・失敗。羽がもうちょっと開いて、高さがあると、落下しながらくるくる回って落ちてくる。まわることによってエネルギーを逃して、種を保護するのです。」


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