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「最後、見せるのが、ボーリング球の実験です。これを掃除機で持ち上げます。普通は、持ち上がりません。
大気圧を、利用したいので、ボールに筒をかぶせて、ふたをします。上部から掃除機で空気を抜くと内側が0.1気圧くらい減圧します。すると、下から空気が入ってきます。結果、ボールが持ち上がる。
ここまで、見せておいて、また食いつきが良くなってから、実験をする。また学習する。という手順でよくやります。」
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「その他の教材で、ご紹介したいものがあります。生きている地球。これは、理科の中でも一番地味な、動きが少ない部分です。地学です。化石とか、地層の話です。
私も苦手だったのです。苦手だったのですが、試行錯誤している間に、そうでもなくなってきました。
化石のお話を少しします。化石のレプリカを石膏で作る工作があります。そのなかま、はぎ取りというものをご存知でしょうか。文化財の保存や博物館等の展示で使われているものです。
この写真です。この部分が、姶良火山の火山灰です。大昔、鹿児島湾に大きな火山があったときの火山灰です。神奈川まで飛んできたのです。勤務校の近くに、この地層があったので、保存する目的で、標本にしました。
まず地層を削ってきれいにします。ゴムの溶剤を塗ります。その裏に木綿の裏打ち用の布を貼ります。この薬は特殊なゴムで、水と反応して固まる性質があるので、土の中の水分で、そのまま、地層の形に固まります。」
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「最後の作業は、この写真です。
スコップで削りながら、はがしていきます。すると地層の表面、5cmくらいが、ゴムの表面にくっつきます。学校に戻って、表面を水で洗い流すと、このような、標本になります。博物館では、企画展等で、展示の一部として用いられます。こっち(左)が元で、こっち(右)が標本です。きれいに左右がそのまま逆になって取れます。
このような手法は、葉の気孔の観察でも使うことができます。木工用ボンドを葉に塗る。そして、乾いたらはがし、顕微鏡で観察できます。」
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「その他としての紹介です。この写真は、理科室です。左側の方の写真が、左から、キリン、ウマ、ライオン、チンパンジー。キリンには、ツノがあります。
歯に注目してもらうと、ウマだけは、上下に前歯があります。しかし、キリンには、上の歯がないのです。下の歯はあります。足の指の数によって、前歯のあるない等が分けられるのです。
ただし、教科書の中で見ると草食動物の代表が、ウマとなっています。すると、子どもたちは、草食動物は、上の前歯も下の前歯もあると思っている人が多いです。
この点も専門家に話を聞いてびっくりしたことがありました。やはり、専門家に話を聞くことにより、教科書のニュアンスのずれや、微妙な部分がありますね。教科書は、よくできていますが、すべてではない。目を自然全体に向けるような指導も必要かもしれません。」
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「左側の写真のビニル袋の中は、ゾウのうんちです。これもセットで送っていただいたものです。
授業では子どもたちに、フンを分解させます。臭いと思われる方が多いのですが、それ程、臭くないものです。実際は、植物繊維のかたまりと思っていただければよいかと思います。まあ、衛生上良いかって言われると、良いとはいえませんが・・。
このフンを動物園では、煮て、繊維分だけを残し、便せん、コースターにして販売しています。『ゾウのうんちのコースター』・・・是非、一度買ってみてください。」
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「これが、ウマの頭骨です。ここが、前歯です。
こちらは、キリンです。比べてもらうと、下の歯はあるのですが、上の歯は無いのです。
偶蹄目、奇蹄目という種類分け(指の数の偶数か奇数か)で、上の前歯があるかないか決まっているそうです。」
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